協働的な活動の振り返りを通して、俯瞰的視点の向上を支援するワークです。
自己のグループワークでの振る舞いをセルフモニタリングし、さらに他者の視点も織り交ぜながら分析することで、
「ギャップからの気づき」を得ることができます。

概要
「Gapモニタリング」は、グループワークの最後に振り返りとして活用できるコンセプトワークです。学校の授業や研修など、グループで協働的な活動をした後に自分自身がその活動にどのように貢献できたか、どのようなことを意識して活動に参加していたかをセルフモニタリングし、言語化します。さらに、そのようなセルフモニタリングだけではなく、グループメンバーからも自分がどのような特性を持っているか言語化してもらい、メッセージをもらいます。これによって、自分の視点と他者の視点とのギャップを感じながら、自分自身の特性を俯瞰的に捉えることができます。
具体的な手順
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Step 1.
メンバー全員にギフトメッセージを書く
まずは、グループメンバー全員にギフトメッセージを書きます。メンバーそれぞれが、グループの中で貢献していたことに着目し、そこにある「特質」を見抜いてメッセージを考えます。そうすることで自ずとポジティブなメッセージとなります。また、この時に誰宛のメッセージなのかわからないように、宛名は書かないようにします。
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Step 2.
セルフモニタリングをする
次は自分自身のことについて考えます。グループワークの中で、「貢献した」こと、「貢献できるように意識した」と自分が思うことを箇条書きで思いつくだけたくさん書いてもらいます。
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Step 3.
ギフトメッセージ共有
Step1で書いたギフトメッセージをメンバーに共有します。この時に誰宛のメッセージなのかを伏せた状態で共有し、当てっこをすることで、聞いている人はグループでの自分自身の役割や振る舞いを思い出しながら聞くことができます。
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Step 4.
セルフモニタリングとギフトメッセージを比べて一致点とギャップを書き出す
Step2のセルフモニタリングと、Step3でメンバーからもらったギフトメッセージを比べて、一致点とギャップを分析して書き出します。「ギャップ」も書き出すことで、自分では気づかなかった自分自身の特性を言語化することができます。
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Step 5.
自分のキャッチフレーズを考える
Step4の結果を踏まえて、自分のグループワークでの役割をキャッチフレーズでまとめます。
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Step 6.
グループ内でギャップモニタリングシートを共有
Step4とStep5の結果をグループメンバーに共有します。
体験者の感想
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自分が意識して関わろうとしていたことが伝わっていて嬉しく思いました。自分の自覚していた部分も、人を介することで使う言葉が変わってバリエーションが出た気がしました。
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自分で自分を見つめ直すことと、他者から自分を捉えてもらうことのギャップを意識することで、自分の特性を言語化することができた。一緒に切磋琢磨した仲間からいただくメッセージは嬉しいものだなぁと思いました。
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一致点は自分が意図した振る舞いで、ギャップの部分は客観的な情報なのでより本質的な自分なのかもしれないと思いました。このような気づきによって自己理解が進みましたし、もらったメッセージ自体にも心温まりました。