参加者同士の学び合いを促進するための「リアルコミュニケーションツール」や、「メディア表現WS のためのアプリ」では、”参加者が思わず夢中になる”仕掛けを組み込んだ開発を目指しています。

Tool ビタハピ

概要

「ビタハピ」は、お互いをよく知らない人同士でのコミュニケーションに役立つハッピ型リアルコミュニケーションツールです。2008年には、グッドデザイン賞を受賞しました。
背面のえり・左そで・右そで・左背・右背の色がそれぞれ異なっており、この5箇所の色の組み合わせで2人、4人、6人、12人、24人などのグループを作ることができます。また、自己紹介などのトークテーマを用意しておくことで、自然とグループでコミュニケーションをとることが可能です。ビタハピがあることで、初対面の人に声をかける気恥ずかしさもなくなり、ゲーム感覚で仲間作りを行うことができます。さらに、グループをシャッフルしていくことで多くの人と出会うことができます。

使い方の例

  • 左そでの色と左背の色の組み合わせが同じ人6人で集まり、好きな食べ物と名前を紹介する。
  • 左背の色が同じで右背の色も同じ人4人で集まり、今はまっているものを紹介する。
  • 背中合わせで色が同じ人2人で集まり、このワークショップに参加した背景について対話する。

こんな場所で使っています!

新入学生のオリエンテーション(200人程度)
社会教育での公開講座(100人程度)
企業研修のアイスブレイク(50人程度)
学会の交流会(30人程度)

デザインポイント

  • 01

    気軽に着ることができるハッピ型

    大きめのハッピを羽織るだけなので、参加者にわざわざ着替えてもらう手間を省くことができます。
    着るだけでコミュニケーションに参加が保証され、ワーク中に誰かが余ってしまったりすることもありません。

  • 02

    グループを組んでいる最中から、コミュニケーションが生まれる

    背面で組み合わせを作るので、本人には見えない部分もあります。
    近くの人に「私、何色ですか?」と背中を見合い、お互いの色を教えあうところから、自然とコミュニケーションが行われます。

  • 03

    ランダムにも、意図的にもグルーピング可能

    ランダムに配って思いがけないグループを作ることはもちろん、事前に誰にどのハッピを配るか運営側で決めてしまえば、意図的にグループを作るということも可能です。

デザイナーの思い

初対面の人が集まっている場面で、いろいろな人とコミュニケーションを取りたいのに、きっかけがなく、残念な思いをした参加者やその思いに応えたくても応えきれない主催者の気持ちを知り、50人くらいまでの集団を動かして、コミュニケーションしていけるようなツールがあれば、アイスブレイクとして有効であると考えました。
現在、これほどコミュニケーションの重要性が叫ばれている時代はありません。しかし、コミュニケーションは、いろいろなメディアを通した希薄なものが目立っています。リアルな対面のコミュニケーションは、敬遠されがちです。
ビタハピでは、何回も自己紹介をしていくことで、自他を認め合う環境を作り出すことができます。他者に興味を持ち、深い対話に繋がる第一歩になると感じています。

ギャラリー

Tool 語れる三角

概要

語れる三角は、構造化して考えることや話すことを促すツールです。
語れる三角に当てはめて、考えたり話したりすることで、整理して人に伝えることができたり、物事を分解して深く思考することができます。
語れる三角を触りながら考える、話すことで、深く思考しながらコミュニケーションをとることができます。

使い方の例

語れる三角は主に「演繹的思考法」と「帰納的思考法」の2パターンで使えます。
(例)
1.演繹的思考法
「私は次の3つでできています。1つ目は○○。2つ目は○○で、3つ目は○○です。」
2.帰納的思考法
「1の○○と、2の○○と、3の○○を合わせると私ができます。」

こんな場所で使っています!

ワークショップ(初対面での自己紹介の場面)
大学の授業(講義を聞いた後の感想共有の場面)
大学のゼミ(アイデア出しの場面)

App WSD-Gadget-F

概要

「WSD-Gadget-F」は、メディア表現ワークショップのためのアプリケーションです。6つの機能が搭載されており、スマートフォンやタブレットのカメラを使用してユニークな作品づくりを楽しむことができます。

外部サイト App Store

アプリの詳細

逆転時間: 撮影した数秒から数十秒の映像が瞬時に逆再生されます。逆再生した時に面白くなる動きを考えて、撮影を繰り返しながら、徐々に作品を作り上げていく過程を楽しむことができます。
このアプリを使用したワークショップである「逆転時間ワークショップ」は、2008年度キッズデザイン賞コミュニケーションデザイン部門を受賞しました。
ドリコマ: ストップモーション映像を簡単に作成することができます。静止画を1コマずつ動かしてカメラで撮影し、連続して動いているかのように見せるところまで、このアプリひとつでおこなうことができます。後から映像にアフレコを入れることもできます。
ミラーカメラ: 左右、上下、斜めの線対称の写真(鏡写しのような感じ)を撮影することができます。
普段見ている世界がシンメトリーに見えるので、不思議な形が撮影できます。左右線対称の特徴を活かした、「顔」を探すワークショップなどを実施しています。
マシカクビデオ: 正方形の映像を撮影することができます。正方形であることを活かして、天地左右が失われた不思議な映像を作成することが可能です。
例:カメラを上下反転させて、地面を天井に見立てることで、人が天井からぶら下がっているような映像を撮ることができる。
四コマまんが: 物語の基本、「起承転結」の4場面を意識した制作フォームです。上記4種(逆転時間、ドリコマ、ミラーカメラ、マシカクビデオ)を使った作品を4つの枠に入れて、つながりのある1つの作品を作ることができます。
プレゼンワークス: 上記4種(逆転時間、ドリコマ、ミラーカメラ、マシカクビデオ)の作品を最大9つまでアプリ内で繋げることができる制作フォームです。複数の手法を使った映像を1つの作品に仕上げたり、複数のグループで分担したものを1つの作品として繋ぎ合わせたりと、用途は多様です。

使い方の例

  • 「逆転時間」を使用して、「魔法使いになってみよう」というテーマで映像制作を行う。
  • 「ミラーカメラ」を使用して、「モンスターを探そう」というテーマで身近なものを見立てて撮影する。

こんな場所で使っています!

学校の授業
企業研修